看護師のための最新情報「特定行為に関わる看護師の研修制度」

ライター:鈴本 鈴

あなたの働いているところでは「特定行為に関わる看護師」研修に参加している人がいますか?
これから参加することを考えていらっしゃる方は?
H27年10月1日から、「特定行為に関わる看護師」研修が始まりました。
今回は、最新トピックスとして、この研修制度のことや、設置に至る経緯等に触れてみたいと思います。
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1、特定行為に関わる看護師が始まりました。

2017年10月1日から始まった「特定行為に関わる看護師制度」というのが始まりました。
保健師助産師看護師法の修正まで入って始まるものです。
何故、そのような制度をつくるのか?っとなると?????
「看護師の役割拡大」という名目があります。
ある特定の医療行為を専門的な研修を受けたものが実施することができる看護師の育成ということで、
今年度の平成27年10月1日から開始されるものです。
すでに実施されており9月25日、「自治医科大学看護師特定行為研修センター」の開所式が行われたらしいです。同大は今年10月1日からスタートする「特定行為に係る看護師の研修制度」の指定研修機関の一つで(関連記事:自治医大が看護師の特定行為研修実施に名乗り)、制度開始を前に開所式と研修生向けのオリエンテーションを実施されています。

2、特定行為に関わる看護師って?

実は、最近ポッと出の考えでなくて、2010年から厚生労働省「チーム医療推進会議」というもので検討され続けてきたものです。
チーム医療を推進するための検討と、看護業務範囲の検討が行われてきた中で、真相としては今後の医師不足への対応が隠しきれない制作の一部であると言えるかも知れないでしょう。
要は、特定の行為、
たとえば、気管内チューブの位置の調整、気管切開チューブの交換、心嚢ドレーンの抜去、胸腔ドレーンの抜去、
中心静脈カテーテルの抜去、インスリン投与量の調整、抗痙攣薬の臨時投与、、、、などの38行為が挙げられています。
看護師さんならお分かりになるかと思われますが、これらの行為は、本来は「医師」が行う行為とされていました。
この行為を看護師が行えるように推進するための話し合いが5年もされて、やっと形になったもののが、「特定行為に関わる看護師」です。




3、医師の業務を負担するの?

現在の時点での医師不足は看護師不足よりも先に申告と言われ始めていました。しかし、事の発端は政府。
1982年頃に政府が「2007年には医師が過剰になる」といって、医師数の抑制をしたのです。結果は医師不足になりましたけど、、、、理由は、医師が増えると医療費が過剰になるから。です。おかしな話ですよね、、、
私もこれ以上医療費が増えることに賛成はしないし、病院が増えるよりも健康を維持するような施設が増えたほうが良いと考えています。しかし、看護師も同様ですが、医師の数も対象となる人の数に対して必要とされる人数を割り出すのですから、高齢者が増え続けることを予測すれば容易にわかったのでないでしょうか、、、、。
そのような中で、医師の数が足りないので医療の実施が賄いきれない状況になっている。
だから、現場にいる看護師に視点を当てたのが「特定行為に関わる看護師」です。
特定の行為38の内容は、少し覗いてみると実は現場の看護師さんが行っていたりすることがある内容です。
公には言わないですが、経口挿管されている患者さんの口腔ケアをしていて、挿管チューブの位置を固定しなおすこともあると思います。似たような行為を既に現場の看護師がしている、ということがあった内容です。
だから、実施させても良いのでないか?ということが経緯には見られるのでしょう。これ自体は実態調査が行われているのが事実です。

4、「特定行為に関わる看護師」は看護の範疇を超えてないですか?

看護師のそもそもの業務は「傷病者もしくは褥婦に対する療養上の世話または診療の補助を行うことを業とする」というのが保健師助産師看護師法第5条でして、改正された法改正は看護行為を逸脱してしまう内容なのですね。
ですから、改正せざる得なかったのです。
この内容が37条の2であって、
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出典:https://www.nurse.or.jp/nursing/tokutei/kenshu/index.html
となっているのです。
まぁ、全くの看護師の判断で行うのでなくて、医師と一緒に元々作成している「手順書」なるものを参考にして実施しましょう。という点で決定が下されました。
私からすると、何故にそんな医師の業務まで負担をしていくのか?もっと、看護に時間を費やすことのほうが大切でないか?などと思ってしまいますが、決してミニドクターでなく看護の専門性を踏まえた役割発揮の期待が寄せられていたらしいです。
しかし、いろんな県議会からは「特定行為」に関する慎重な審議を求める意見書なども出されていて、「診療の補助を根拠に本来医師の行う医療行為のないし崩し的に拡大は、看護の本来業務を歪めるとともに、看護師の肉体的、精神的ストレスを増幅し離職に拍車がかかることが危惧される」なんて意見も提出されているようです。




5、看護師は「特定行為に関わる看護師」になりたいのでしょうか?

この「特定行為に関わる看護師」になるためには指定研修期間において、当該特定行為の特定区分に関わる特定行為研修を受けなければなれないのですが、、、、それには、看護師本人の自発性が実用になるでしょう。
病院組織からトップダウンで行く必要に迫られる人もいらっしゃると思いますが、現場によっては「学ぶ必要」を感じる方もいらっしゃると思います。
では、臨床の看護師が「特定行為に関わる看護師」に実際はなりたいのか?
これについては、日経メディカルが調査してくれていました。
自ら受講したいと考える看護師さんは55%だったそうです。意外とみなさんが前向きに捉えていることが分かる結果となっているようです。
認定看護師、専門看護師については、看護師としての実務経験5年以上あることが条件となっています。
今回の「特定行為に関わる看護師」は、実務経験を明示しているものはなく、厚生労働省からの通達に3~5年の看護師としての経験
が、書かれています。
離職している看護師や職場を転々としている看護師が多い中で、「特定行為に関わる看護師の研修」を受けた看護師が次に別の場所で研修を受けたことを主張しても、その組織に「手順書」がなければ活かすことはできなくなる。
そして、この「特定行為に関わる看護師研修」を終了していることによって、看護師の給料にどのように影響をするのかも、今は明らかになっていないなかでは、受講者がどれだけ増えるのかは想像がつきませんが、厚生労働省的には2025年まで10万人の看護師が受講し、実施できるようにするのが目標らしいです。
放送大学での研修実施も考え出されていて、今後の看護大学でも増えていくことが考えられるでしょう。

6、「特定行為に関わる看護師」の研修を受けた看護師はどうなるの?

今回の看護師の業務拡大は、以前にも似たようなことがありました。
平成14年9月の「看護師の静脈注射」に関することです。最終的には「看護師の業務範疇」という結果が出て、各組織で対応が求められました。
私の在籍した病院では筆記テストと実施テストが行われ、合格した看護師が「IVナース」なる名称を受けることができ、臨床現場で行うことができる人になりました。
もとより、これは大きな病院組織、看護部があるおかげで看護師の業務を守られていたからであって、ほかの組織では看護師が静脈注射を行うのは当たり前というところが多く、大学病院から来た看護師はIVもできないと言われるの良く耳にしました。しかし、国が看護師の業務範疇としたからにはできなくてはいけなくなるのですが、、、、現場は、今回の「特定行為に関わる看護師」とよく似ていると思われます。
このように、組織の中で認定性に保っている中で「行える看護師」と「行ってはいけない看護師」が存在するようになると、行ってはいけない看護師が「劣」に見られることが生じ、行える看護師が負担を担うことになるのも事実ではないでしょうか?
とにかく、今後現場に出てくる「特定行為に関わる看護師」さん達に現場で動いてみて感想を聞いていくしかないと思っています。




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