手術室看護師とはどんな仕事?役割、やりがいなどを教えます

ライター:鈴本 鈴

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手術室の看護師さんと聞くと「すごぉ~い」と思ったりしませんか?テレビなどで「メスっ!!」「はい!」てなやり取りを見ることもあると思います。そして何よりも「血を見て平気なのがすご」と思われる方が多いかと思います。やはり病院の中でも特殊な部署という感じであり、勤務したい人とそうでない人が意外とハッキリ分かれるものです。しかし・・・そんな手術室のイメージは出来ても、実際のところは何してるの?手術だけしか関わらないの?など、ベールに包まれた部分があると思いますので、お教えします。

手術室看護師とは?

病棟にいる看護師さんとの違いは何?

はっきり言うと、配属部署の違いです。手術室は実際の勤務を考えてみるとあまり人気の部署ではなくて、求人応募件数も少なめです。勿論、手術室経験のある看護師さんなら精神科看護師とは違う「危険手当」がつく分、継続して手術しを経験される方がいらっしゃると思います。精神科とは違う危険手当とは?仕事をする上で、メスを使ったり、麻酔薬を浴びたり、血液に触れる機会が多かったりなどで自分自身が傷つく可能性があるため、その分病棟の看護師よりも危険な立場にあるという点で「危険手当」が付きます。

また、病院の規模によっては手術がないときは病棟勤務だけど、手術があるときには「手術室看護師」になる。という方もいらっしゃいます。その病院の規模によって定期手術は週に一回しかない、他は緊急手術だけ。という状況の病院なら、手術室看護師を常勤させるのは「もったいない」状況になるので、病棟看護師さんをしてもらうということです。
他には病棟で普段は働けないなどの理由がありますよね。看護師にだっていろいろなことが・・・そうするとオンコールナースになったりします。多いのは緊急手術の時にオンコールの日には連絡が来たら出勤するという看護師さん。オンコールの日は待機しているのと同じです。

認定看護師もあるのかな?

専門看護師について先日お話をしましたが、認定看護について話すのでなくて「認定手術看護」という領域が認定看護師には認められているということです。認定開始は2008年5月からになっています。役割としては、・手術侵襲を最小限にし、二次的合併症を
予防するための安全管理(体温・体位管理、手術機材・機器の適切な管理等)・周手術期(術前・中・後)における継続看護の実践という内容になります。

更には、「手術看護実践指導看護師」という認定制度が2014年から開始されました。国家資格:看護師だけでも手術室看護師にはなることができますが、手術介助を行うだけが看護にはなりません。認定資格を取るまでに手術室の経験が必要になるとは思いますが、専門性を極める前にかならず手術室看護師ということを体験されることをお勧めします。

どんな役割?大きく分けると2つ

1つ目は「直接介助」のお仕事

手術室看護における「直接介助」という仕事は、手術中に実際に手術を行っている医師に対して、手術進行のための手術器具を手渡しする役割です。もちろんこの行為は経験が必要になるし、医師とのタイミングも必要になります。医師から「○○」って言われてから機会が出せれば良いのでなく、既に手術進行を予測して、次に必要な機械を前もって準備をしておき、「○○」の「○」ぐらいで、出してきた手に、使いやすいようにしよう方向を間違えずに手渡すことが必要です。

これは医師が手術している間にどれだけ視線を術野から話さないで済むか?ということ考えており、視野を術野から目を離すのはそれだけロスタイムになり、麻酔時間が伸びるし、身体を切り開いている時間が長ければ身体への負担は大きくなる。ようは、一時でも早く手術を早く終わらせるための看護につながるのです。従って、機械の名前は勿論のこと、手術方式(順序を含む)も、知識として持っている必要があります。

もう1つは「間接解除」のお仕事

間接解除看護師の役割は、手術中に手術行為以外のことで起こることの全てのまとめ役になります。コーディネーターですね。手術中の点滴の減り具合、お小水ので具合、体温管理、室温の管理、術中に別機械を入れることになれば、その準備・セッティング、手術による消耗品の追加(ガーゼや縫合糸など)、そして、出血量を把握するためにガーゼカウントをしながら出血量も測定していきます。出血は吸引のための術野のチューブからも溜まっているのですが、ガーゼにも血の塊などをガーゼなどで掻き出してくる医師もいます。

更に、汚れたガーゼを本人の気づかないうちに足元に落としていたりすることもあるので、床下を這いつくばって探し出します。要は、ベッドに寝ている手術を受けている患者さんに直接身体触れる医療行為をしている人の全ての調整を行うのが「間接介助=外回り」看護師です。




仕事のやりがいは?

術前訪問には行ける方がやりがいがある

500床以上の大きめの最先端の医療を行っているような病院は、手術室は10~12程度、それ以下なら5~7、100床行かない施設なら1つぐらいでしょうか?精神科看護師のところでベッド回転率を話しましたが、手術室もベッド回転率が大切になります。一日の手術件数が違って来るからです。

そのような手術実施状況で、一人づつの患者さんへの関わりは手術室へ入室してきた時ですが、私たち看護師は白衣でなく「スクラブ」などどいう動きやすいユニフォームをまとい、髪は帽子にいれ、マスクをつけて、個人の区別はつかないことが多いでしょう。しかし、術前訪問があると、声を思えていてくださったり、体型を覚えていてくださったりなどで、手術室はあったこともない人ばかりの孤独の場所でなくなります。そのように患者さんが覚えていてくださって、一緒に手術しに入り、麻酔がかかるまで付き添い、安心して手術導入に導けたりしたときは嬉しいものです。安心感が一つ感じていただくことができたわけですから・・・

やりがい以外にも大変なことも

今日の手術時間が早く終わったのは、医師たちの技術もさる事ながら、私たちの看護によって早く終わったでしょう!!
(o ̄∇ ̄o)♪などと感じる時があり、そのような時は最短記録なんて出したものなら、その日に一緒に手術に入った医師、麻酔医、臨床工学士共々、祝宴を上げたくなったりします(気分的には)。また、術前訪問で考えられる看護問題を手術室で実際に行えて、ありがとうなどの言葉を聞かれたとき、他職種との連携がうまく行ったとき、難しいと言われていた手術がとにかく終わることが出来たとき。色々あります。

ただこれだけではなく、大変な時もあります。緊急手術は定例のように進まないし、手術進行もわかりにくいです。私の経験した例では「銃槍」でした。とにかく弾を取り出し、傷ついた部分の修復なのですが、何が必要なの?次はどうするの?全く分からず、大変でした。そして、小さなことですが、直接介助をしていて、機械台の上に100近くの器械が準備されていたとしても、その1/3程度の使用で手術が終わったとき、いかに自分が効率よく器機械を出せたのか?後で器械洗浄しながら、振り返って満足していました。

手術室看護師には誰でもなれるの?

手術室看護師にたった1つ必要な素質はなんですか?

手術看護師に1つ素質が必要だとしたら、それは「血を見ても倒れない」ということです。資格的には「看護師」で配属することはできますから心配することはありません。私は就職の最初が手術室でしたが、希望でなく、その部署しか空きがないと言われて就職することになります。幸い血をみても気分も悪くならず、逆に?切り開かれた人体の中身が美しいと感じるようでしたので、承諾して就職しました。血を見続けるというのは体に負担もかかることで、赤い場所ばかり見ていると、ふと視線をずらした時に補色残像として薄緑が見えてしまうのです。

ですから手術室の看護師や医師は薄緑OR緑の服を着て、補色残像が見えることを防いで、直ぐに術野に目を戻しても、目の調整を付け直す時間を無駄にしないためのものだったりします。リラックス効果もあるようですけどね。そのぐらい血をみて何時間もすごします。そして、病棟看護師も同じではあるのですが手術し看護師さんからは「勉強してもしても追いつかない」と聞くことがりますので、勉強嫌いな看護師さんは向かないかもしれません。例えば、脳動脈瘤破裂にてクリッピングという瘤からの破裂の血を止めるなんて手術になると、止めるためのクリップが必要になります。私はこのクリップを覚えるのが大変でした。48種類ぐらいあるんです。それでも、クリップ1つで止血する医師を見て感動し、また、勉強しようと思ったものです。

手術室看護師さんならではお得情報や大変なことも

特注な例として、医師が自分のお気に入りの手術室看護師をつれて、手術のお手伝いに行くことがあります。やはり気心知れた方がやりやすいのでしょう。25年以上前、手術室に勤務しているときは、まるでデートに誘うかのように「今度の土曜日空いてる?」なんて医師が直接介助の看護師に声をかけていました。出張先の病院で手術をしないといけないのだけれど、直接介助=器械だしに来てもらいたいというのです。もちろん誘った先生からお給料も出ます。病院勤めでは一例の手術の介助についてお給料が出るわけでないので、これはありがたい収入でした。

こんな風に誘われるようになるには、かなり介助に精通していることが必要でしょう。医師達は手術中に無駄口を叩いていることが結構あるんです(今日、夜何食べる?とか、)そんな話に乗らずに黙々と介助できるのも求められることの一つじゃないでしょうか?それと・・・これは無理にではないのですが、1つの手術に入ると何時間かその場所を離れることがありません。直接介助ならなおさらでしょう・・・前日に飲みすぎて、トイレが近い。なんて状況で直接介助に入るのは、その場にいる全体の人が迷惑いなります。手術室看護師さんに伺うと、皆さん「飲み物の量は結構気をつけてる」と言われてました。膀胱炎とかにならないで欲しいですね。




卒後の未経験新人看護師として手術室に希望は出せる?

手術の介助をしないといけないとなると、特別なことがあり、学生の時に行った手術見学だけでは何もわからないけど、「やってみたいな」と思う方がいらしたら、是非、相談してみるべきです。大きな組織をお勧めします。せめて、手術室が5つ以上あるところなど。そうなるといろんな診療科が入っているのです。私は就職後に入った手術室は大学病院だったので全診療科の外科系のものは手術がありました。不思議なことに、難しかったり、操作が複雑だったり、意外と難易度低かったりという手術があるものなのです。

私は始め、婦人科系の手術から手とり足とり教えていただきました。医師の方にも「次に○○するから△△頂戴」と言われて機械を出しても叱られもしなかったです。相手も私を育てて下さっていたのです。一生懸命、まずはその婦人科の手術が完璧にできるように何度もエアーオペで練習しました。自分がケースについてないときは見学に入らせていただいて、手術の進行をメモにとり、看護師が何をしていたか?までメモしていました。手術室という職場は、職場側が特殊な職場であることをわかっています。出来そうなことから始め、更に手術についての手順については、諸先輩方のメモもありました。

それは後に「最新 看護手術マニュアル」と製本され、販売されていました。このような手引書があれば、今回の手術は吻合はいくつあったっけ?なんて悩まないし、それに使う糸の準備だってできます。恐れずにやってみたいと思うことに手を出してみてはいかがでしょうか?

手術室看護師になると、規模にもよりますが一日につく症例数は1件。ということではありません。目まぐるしく患者さんは手術に訪れ、皆が不安を抱えたまま入室してきます。顔見知りの病棟看護師の手を離れ、見知らぬ土地に行くのと同じです。その時、手術し看護師として何ができますか?やれることはたくさんあります。元気になった患者さんと廊下で出会ったも私たち手術室看護師のことは覚えてないかもしれないけど、いろんなものに立ち向かい、自己成長を続けやすい職場でないでしょうか?課題も残っていると思います。
設備整ったところであれば、手術中の患者家族のことは手術室看護師が行うのか?病棟看護師が行うのか?決まっていると思いますが、大抵は患者さんと一緒に患者さんの情報の記録は手術室に入ってしまいます。病棟で家族対応するのにも無理があるのです。(←これは私は研究済みです)手術という人生の一大イベントを受ける患者さん、家族、しっかり看護していくためには手術室看護師さんの役割は大きいものです。だからこそ、認定の手術看護師があるのだと思います。

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